毎日の仕事に追われていたり、心理的なストレスや人間関係、あるいはゴミ出しの方法がわからないといったご事情でゴミ屋敷になってしまった。
こうした出来事は実はよくある話です。
私たち横浜ベスト遺品整理社もゴミ屋敷についてのご依頼を多数承ってまいりました。
遺品整理・生前整理の業者の本質は「お部屋のお片づけ」であり、ゴミ屋敷も当然のことながら「お片づけ」の清掃の1つだからです。
清掃業務を主とする専門業者にとって、お部屋がゴミ屋敷と揶揄されるような状況であっても驚くようなことはありません。
ご自身やご家族の課題を解決するために全力を尽くします。
今回は、あなたが直面したゴミ屋敷の課題を解決するために、もっとも適した業者を選ぶための方法をご紹介します。
※当記事にはゴミ屋敷の状況についての具体的な画像は掲載いたしません。
ゴミ屋敷の定義
ゴミ屋敷とは2000年代ごろからマスコミによって登場することの多くなったゴミやモノが足の踏み場もないほど溜まってしまったお部屋や家のことを言います。
なお、ゴミ屋敷は「モノ屋敷」や「ごみ屋敷」あるいは「汚部屋」といった表現を利用されることもありますが、これらはすべて「ゴミやモノが溢れている」という意味では同じです。当記事では「ゴミ屋敷」と表記します。
ゴミ屋敷の問題点
ゴミ屋敷の問題点は数多くあります。
とくに一軒家ともなると建物の外までゴミが溜まってしまっていることが多く、悪臭や害虫の発生、最悪の場合には放火などの不審火といったリスクが存在します。
さらにうず高くゴミが堆積してしまったようなお部屋では電球とビニールが接触して熱で変形していたり、ネズミなどの発生により、電源ケーブルが食いちぎられて火災のリスクがあるようなケースまで、非常にリスクの高い生活環境を強いることになります。
戸建ての場合だけではなく、賃貸物件の場合には両隣のお部屋まで害虫や悪臭の被害が及ぶケースも多く、発見し次第、早急な対処が望まれています。
また地方自治体も重大な案件の場合には介入を行うケースも存在します。
参考:「ゴミ屋敷の現状と対策:他人事ではないゴミ屋敷の現実」
ゴミ屋敷の片付けで一般的な課題
実際にゴミ屋敷の片付けをご依頼のお客様に共通している一般的な課題は、以下のような状況で発覚する内容です。
- 行政や地方自治体からゴミ屋敷となった家族の自宅について改善を求められている。
- 家族が亡くなり、自宅に訪問したところゴミ屋敷状態が発覚した。
- 病院に入院していたが、自宅へ戻ったところゴミ屋敷状態であることに気づいた。
- 急な転勤となり、ゴミ屋敷状態の部屋を片付けなくてはならない。
- 片付けが苦手で、片付けることができずにゴミ屋敷となってしまった。
- 不規則な勤務や生活でゴミ出しができず、ゴミが溜まってしまった。
- ゴミ出しにより近所とトラブルになって以降、ゴミ出しを行うことができなくなった。
共通しているのは、自分自身からのご依頼の場合も家族からのご依頼の場合も、何かのきっかけによってゴミ屋敷状態となってしまったということ。
そして、ゴミ屋敷の清掃のきっかけも、引越しやご逝去といった外的要因であることです。
これには家族や親族と疎遠だったり不和だったりといった状況で、自分ひとりが生活する環境としての「ゴミ屋敷」という安心できる場所を求めていたという家主の思いもあるのかもしれません。
センセーショナルに怖いもの見たさで語られる“ゴミ屋敷”
ゴミ屋敷に悩む方が多い一方で、昨今では「収集癖」などと言った表現で、昨今テレビなどで報道されている通り、興味本位での報道ばかりが目立つように感じます。
確かに「天井まで届くゴミ」や「風呂場に汚物が浮いていた」とか「害虫が数百匹以上いる」というのはセンセーショナルで目を引きますし、ついつい見てしまいたくなる気持ちはわかります。
しかしながら、こうした状況を周知するだけに始終しては何の解決にもなりません。
なぜなら「なぜ片付けられないのかわからない」などといった自分自身でも解決できない問題に頭を抱えていらっしゃる当事者がとても多いからです。
すなわち、本当にゴミ屋敷問題を解決するためには「ゴミ屋敷となってしまった問題の根本的な解決」を行うより他ないのです。
学歴や所得水準にかかわらず、家族の不和やストレスが引き金となってゴミ屋敷となってしまうケースはとても多く、その意味でどのような方にもリスクはあると捉えるべきでしょう。
さらに、学歴や所得水準の高低、生活環境に限らず、ゴミ屋敷の問題は年齢問わず根深いことも忘れるべきではありません。たとえ20代の方であってもご高齢の方であっても等しくゴミ屋敷のリスクが存在することは受け止めなくてはならないのです。
ゴミ屋敷になってしまう原因
ゴミ屋敷になってしまう経緯は千差万別です。
中には20年以上かけて収集された新聞紙やゴミなどが散乱している場合も多く、長い年月で形作られたと感じるケースも多い印象です。
心理的な問題も原因となることが考えられます。たとえば以下のような心理的な問題でゴミ屋敷となってしまうことは少なくありません。(リンク先はWikipediaです。参考程度にご覧ください)
- セルフネグレクト
自己放任。不潔な身体でも平気だったり重度な病気でも治療を行わないなど、自分自身のセルフケアが著しく不足していること。 - 強迫性ホーディング
ホーディング障害とも。大量の物品やゴミを度を越して集めてしまうこと。
当事者にとっては、部屋の中に存在するものはすべて大切な品物であり、話し合いがまとまらないケースも多々あります。周囲への影響とのバランスを見ながら根気強く対応していく必要があるのです。
ゴミ屋敷の清掃・掃除を業者に依頼するために
ここまでゴミ屋敷についてご紹介してきました。
次に、具体的にゴミ屋敷を清掃する場合の業者の選び方や、問題の本質を解決する方法についてお伝えします。
ゴミ屋敷の清掃作業で必要なこと
ゴミ屋敷の清掃作業で必要なことは以下のような内容です。
- 部屋の中のゴミの仕分け
- 重要書類など捨ててはいけないものや価値のあるものの仕分け
- ゴミの搬出
- 不用品の回収
- 腐敗ゴミなど特殊なゴミの処置
- 部屋の清掃
- ハウスクリーニング
- 特殊清掃(状況によって。生ゴミなどの悪臭についての消臭やオゾン消臭などの特殊作業も)
- 害虫駆除(ゴキブリやハエなどの殺虫)
遺品整理などの一般的なお片づけとは異なり、多数の不用品やゴミの扱いによって時間や予算が必要となるケースが多くなってきます。
また、通常は近隣への配慮として窓を閉め切った状況での作業を行います。
ゴミ屋敷の清掃作業の料金・費用相場
あくまでも一般的なお話として、ゴミ屋敷の清掃作業の料金や費用相場をご紹介すると、以下のようになります。
規模 | 金額 |
---|---|
1Kのアパート | 約80,000円〜105,000円 |
2DKのマンション | 約170,000円〜200,000円 |
3LDKのマンション | 約250,000円〜300,000円 |
4LDK以上の戸建て | 約400,000円〜 |
※相場であり、必ずしもこの金額の範囲であることを保証するわけではありません。
相見積もりや値段の比較の重要性
ゴミ屋敷の清掃作業を依頼する場合には、値段だけで決めるのは避け、必ず相見積もりなど自分の納得できる業者を選定するために情報を収集しましょう。
制服の有無、運営会社が法人であるかどうかなどは最低限見ておくのがオススメです。
さらに、実際にスタッフへ現地の見積もりを依頼した上で、あなたの課題に対して適切な回答が得られる方か、信頼のできそうな方であるのかを見極めると良いでしょう。
選び方の決め手として重要なゴミ屋敷対応の知見
ゴミ屋敷の片付けについては、これまでに複数のゴミ屋敷に対応してきたのかどうかが大きなポイントとなります。
たとえば、家族のゴミ屋敷の清掃を依頼する場合には「近所にバレたら不安だ」とか「こんなに汚れた部屋へ見積もりにきてもらうのさえ恥ずかしい」とお感じになる方も少なくないはずです。
しかしながら、ゴミ屋敷をこれまでに経験してきた業者であれば、近隣へのご迷惑とならない作業を徹底した上で作業を行い、どのような現場でも驚くことはありません。
多くの現場を経験しているかどうかで、分別や搬出の時間、あるいは料金そのものにも影響が出てきます。
実際に見積もり依頼や相談を行う場合には、恥ずかしがることなくあなたの課題を率直に伝えるべきです。
業者や近隣に臆することなく、ご自身の課題を率直に伝えることで、業者はこれまでの知見を総動員しあなたをサポートしてくれることでしょう。
ゴミ屋敷の清掃は、ゴミ屋敷状態の根治ではなく手段である
最後に、ゴミ屋敷の清掃でもっとも重要な視点をご紹介させてください。
ゴミ屋敷に限らず遺品整理・生前整理などのお部屋の片付けでも同様なのですが、ゴミ屋敷の清掃やお片づけは、それそのものが「目的」なのではなく、あくまでも「手段」であるということを理解されている方は意外と少ない印象です。
そもそもなぜゴミ屋敷を片付ける必要に迫られたのか、そして、片付けた上で次にどのような行動を起こすのかによって、ゴミ屋敷の清掃方法も異なってきます。
たとえば、賃貸の場合であれば、明け渡すまで日がなく、ゴミ屋敷清掃後に原状回復作業やリフォームの必要があるかもしれません。また、戸建ての場合には、ゴミ屋敷を片付けた後に家族で生活するために必要な修繕を行うことをお考えの方もいらっしゃることでしょう。
何よりも大切なのはせっかく片付けたお部屋を再び汚れないようにケアを行うことに他なりません。
ゴミ屋敷となってしまった原因を取り除かなければ、再発する可能性をゼロにすることにはならないからです。
可能な限り根気よく家族や親族、時には医師といった専門家とともに、協力してゴミ屋敷となってしまった原因を解決することが必要な場合もあります。
ゴミ屋敷となってしまった原因を明らかにし、家族で向き合ったり、当事者が受け止めるためにはカウンセリングが必要となるケースもあるかもしれません。
いずれにせよ、ゴミ屋敷の問題を解決するためには、ゴミ屋敷の状態を作ってしまった原因を受け止めることが何よりも優先すべき内容です。そのために、片付けを手段として業者に委ねるのは選択肢の1つとしてとても有効なのではないでしょうか。
ゴミ屋敷となってしまったことは外的要因などもあり決して恥ずべきことではありません。
むしろ、この記事をご覧になってより良い生活環境構築のための一歩を踏み出されたと感じていただきたいと思います。
私たち横浜ベスト遺品整理社でもゴミ屋敷についてのご相談や再発防止についての知見をお伝えできます。お困りの方は遠慮なくご相談ください。
この記事がゴミ屋敷でお悩みの方への一助となれば幸いです。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。