「ご両親の入院が決まった」「老人ホームに入居することになった」といったご家族の生活の変化によって、将来的に実家が空き家になってしまうといった方は、全国的に非常に多くなっています。
この20年の間に将来的な居住目的がない空き家は約2倍の349万戸に増加。2030年には470万戸へ広がる見込みだということです。
空き家が増加する中で、その管理と活用が重要な課題となっています。
とくに現在空き家を所有されている方や、親や親戚から空き家を相続する可能性がある方々は、知らず知らずのうちに多くのリスクを抱えていることになります。
空き家を所有している方、あるいは今後所有することになる方は、適切な管理が求められます。
結論として、空き家になることが想定される実家を相続する場合には、専門家などの協力を得ながら、実家をどうするのか決まるまで、適切に空き家を管理していく必要がある、ということになります。
空き家のリスクとその影響
空き家の問題が大きく取り上げられるのには理由があります。空き家というだけで、多くのリスクにさらされることになり、その負担の多くは所有者だけではなく近隣に及ぶ可能性があるのです。
老朽化が進行し危険な状態に
人が住んでいない家は痛みが早いと言われますが、事実、家は使用されていないと、劣化が早まります。
水回りのトラブルや、床や壁の傷みは、放置するほど悪化します。
放置されている期間が長いほど、倒壊、外壁の落下といった事例が増加してきます。
庭木が近隣住宅に侵入したり、落ち葉がいたるところに散らばったりするなど近隣への迷惑となってしまう可能性もあります。
さらに、蚊やハエが発生したり、ネズミ、野良猫が棲みついたり、落書きや、ゴミが散乱するなどして、景観が悪化するケースも少なくありません。
犯罪や火災による資産価値の低下
放置された空き家は、犯罪の温床になる可能性があります。
また、火災のリスクも高く、いずれも資産価値を大きく損なう要因となります。
空き家であることが犯罪に利用される可能性が出てきたり、ゴミの不法投棄を発生させる原因となることもあります。
長年の放置は大きなトラブルを招く原因となる可能性もあり、注意が必要なのです。
相続における空き家の問題
実家を相続して空き家となるようなケースではさらに注意が必要です。
どのような状況であったとしても決して放置せず、問題解決にあたるのが賢明だと言えるでしょう。
税金や資産評価への影響
いうまでもなく実家だった空き家は相続税の対象になります。
適切な管理を怠ると、資産価値が下がりいざ売却や賃貸利用をしようといった形で実家の用途が決まったとしても、修繕や大きなリフォームが必要となる可能性もあります。
適切な管理を怠ると税金の特例が受けられなくなって納税額が大幅に上昇するなど、固定資産税など税務上も不利になる可能性があるため注意が必要です。
実家を相続する場合には、実家を有効活用するために、適切なメンテナンスを行なって適切な価値を保つようにすべきだと言えるでしょう。
相続に伴う管理責任
相続によって空き家を所有すると、その管理責任も相続することになります。
乱暴に解説すれば、管理責任とは、資産の価値を維持するための適切な維持や保全活動のことです。管理する対象であるご実家の資産価値や安全を守ることです。
管理責任を怠ることで法的なリスクや資産価値の低下などにつながりかねません。
空き家管理に役立つ方法
最後に、空き家を管理する基本的な手段と役立つ方法についてご紹介いたします。
空き家を自分たちで自主管理する際のポイント
定期的な点検、清掃、必要な修繕など、ご家族で管理するため際には多くの作業が必要です。
最低でも月に1回は物件を訪れ、窓や扉の状態、屋根や床、水回りなどをチェックすることが必要で、草むしりやゴミの回収など、定期的な清掃も行なっておく必要があるでしょう。とくに実家の周りをつぶさにみて回ることは、破損や劣化の発見を早めて、大ごとになる前に修繕作業を行える可能性を高めることに繋がります。
さらに、場合によっては、セキュリティカメラの設置や防犯ブザー、照明の工夫などで、不審者を寄せ付けないようにすることも必要かもしれません。
万が一に備えて空き家でも契約可能な火災保険や地震保険など、適切な保険に加入しておくのも良いでしょう。
しかしながら、これらの内容をすべて自分で行うには相応の時間と労力が必要ですし、そもそも遠方の場合には作業を行うことができない場合もあります。
そこで、空き家管理業者を利用するという手段もあります。
空き家管理業者との協力の仕方
専門的な知識と手間を省くためには、空き家管理業者と契約する方法もあります。
費用とサービス内容をしっかり比較することが重要です。
管理にかかる基本的な費用
空き家の管理には、定期的な点検費用や修繕費が必要で、どのようにコストが定められているのかしっかりと比較検討することが大切です。
業者を選定する場合には、口コミや評判、過去の実績を確認し、信頼できる業者を選びます。複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と費用をしっかり比較しましょう。
また、例外の多い契約の場合には、実際にサービスを利用していると免責事項となって、私たちの望む契約内容と異なっているケースがあるかもしれません。契約する前に、サービス内容、費用、解約条件などをしっかり確認しましょう。
まとめ
空き家の管理は、所有者と相続関係者にとって避けては通れない課題です。リスクを最小限に抑え、資産価値を維持するためには、適切な管理が必要不可欠です。
私たち横浜ベスト遺品整理社でも、空き家の管理サービスを提供しておりご好評をいただいております。
ご実家や空き家の管理でお悩みの方はぜひ一度ご覧ください。最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。