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遺品整理と特殊清掃の違い:特殊清掃が必要な場合と費用

特殊清掃の様子

ご家族やご親族が亡くなられた際に、住われていたお家やお部屋をお片付けする際に、特殊清掃が必要なケースもあります。

「私たちのお家は特殊清掃が必要でしょうか」とご質問をいただくこともございます。

当記事をお読みのあなたが遺品整理をお考えの場合に、特殊清掃とは何か、特殊清掃が必要かどうかにお困りの場合には、当記事が役立つかもしれません。

あなたやご家族、ご親族が納得できるお片付けを完了させるには、複数の業者に見積もりを依頼するなど、自分から情報をとって吟味してみることがとても大切です。

その一方で、正しい知識を得ることも重要です。

そこで、今回は、遺品整理と特殊清掃の違い、そして特殊清掃が必要なケースとその費用についてご紹介いたします。

遺品整理と特殊清掃の違い

まず結論として、遺品整理と特殊清掃は以下のように異なります。

遺品整理 特殊清掃
亡くなられた方の物件のお片付け 特殊な状況で亡くなられた物件のための清掃

遺品整理は亡くなった方のお家やお部屋をお片付けすることです。

一方、特殊清掃は、通常の清掃ではキレイにすることができず、またハウスクリーニングでも対応できないような状況(腐敗・悪臭)などを専門の機材や薬品・溶剤を利用して片付けることを言います。

状況によって異なりますが、いわゆる孤独死やゴミ屋敷、ゴミで覆われたお部屋のようなケースで必要となる作業です。

そのため、遺品整理を行う場合、片付けを行う物件の状況によって特殊清掃が必要かどうかを検討するという流れになります。

すなわち、必要であれば特殊清掃を行い、その後に遺品整理作業を行うということになります。

遺品整理に加えて特殊清掃が必要な場合には、必要な処置によって所要時間や料金が遺品整理作業に上乗せされます。

遺品整理はスッキリとお片付けする作業全般のこと。

ところで、当社のブログでは何度もお伝えしておりますが、遺品整理とは、故人が生前暮らしていた家をきれいに片付けることです。

お片付けを行った後に、建て替えや住み替え、賃貸などといったように目的によって遺品整理の内容は異なってきます。

実家の整理・遺品整理の前に必読:重要チェック3ポイント

しかしながら、一般的にはリビングにあるソファやテレビ、キッチンの冷蔵庫や食器類、書斎の本や本棚、さらに絨毯やカーテン、自分で買ったエアコンも含め、何もない状態にすることがご依頼主の方の目的となってきます。

一見家の中がスッキリして、あまり物がないように見えても、収納スペースがたくさんある家では実は見えていないだけの物がたくさんあります。

お家の中にはたくさんのものが存在している。

たとえば、クローゼットの中は衣服だけではありません。

ハンガーなどがあるはずです。

種類も金属製やプラスチック製など種類もいろいろあるでしょう。

キッチンの収納の中はどうでしょうか。

金属や木製の物、プラスチック、紙製の物など、たくさんの素材と種類のものが見つかることでしょう。

遺品整理では、これらすべてを仕分け、分別して撤去することになります。

庭やベランダにも植木鉢などあれば、植物や土、さらに鉢自体も片付けなければなりません。

簡易清掃は料金に含まれていることが多い。

お片付け作業が完了すると、最後に清掃やハウスクリーニングを行います。

家の中はもちろん、家の外回りも掃除します。

部屋の中は掃除機を使って細かいほこりなども掃除する場合があります。

ここまでは「簡易清掃」と呼ばれ、一般的な遺品整理の料金に含まれていることがほとんどです。

さらに以下のようなケースではハウスクリーニングとして別料金としている企業が多いかと思います。

ハウスクリーニングでは使用される薬剤や道具も違いますし、手間や時間も必要なため別料金となることが多いでしょう。

見積もり時にしっかりと業者に要望を伝え、話をしておくことが重要です。

遠方にお住まいの方が実家おを片付けされる場合や、賃貸物件に入居されていた場合などのようなケースでは遺品整理業社にお片付けをご依頼いただく方が多い印象です。

2000年代以降、高齢社会の到来や単身世帯化に伴って、遺品整理を業者に依頼されるケースが増えており、全国に遺品整理サービスを行う企業が増加してきています。

遺品整理についてもっとくわしくご覧になりたい方は「遺品整理とは」をご覧ください。

お片付けの現場によって必要となる特殊清掃作業

ここまで遺品整理がお片付けであることをお知らせしてきました。

対して特殊清掃とは、通常の掃除レベルではきれいにならず、さらにハウスクリーニングでも対応出来ないような汚れを落とす清掃のことを言います。

特殊清掃が必要なケース
  • 事故や自殺
  • 災害
  • 孤独死
  • ゴミ屋敷

物理的なヨゴレだけではなく、オゾンなどの特殊な薬剤を利用して目に見えない雑菌やニオイまで含めて原状復帰作業を行います。

この特殊清掃が近年ピックアップされている背景には、孤独死の増加があげられます。

参考「統計で見る孤独死:過去15年で2倍以上に増加

特殊清掃が必要な状況では物理的、精神的に大きな負担を伴うケースが多く、感染症などのリスクが伴うことから、防護服の着用や害虫対策など専門知識が必要となることから、自分で行うことなく業者に依頼するのが一般的です。

増え続ける単身世帯の増加によりクローズアップされている特殊清掃

孤独死の増加は単独世帯も影響していると言えるでしょう。

横浜市などでは2020年の家族類型別世帯数では、全1,674,454世帯のうち、615,205世帯が単独世帯となっています。

実に全世帯の3分の1に当たる36.7%が単独世帯(一人暮らしの世帯)になっているのです。これが孤独死の増加に起因している可能性は否定できません。

不幸にも孤独死を迎えられた場合、発見まで平均17日程度と遅れることが知られています。

時間の経過とともに腐敗が進み、部屋の外にまで異臭が広がる状態になってしまい、夏場では害虫が大量発生してしまいます。

特殊清掃はこうした部屋を清潔にして、さらにニオイも取り除かなければなりません。

特殊清掃前後には御供養も行います。

実際の現場御供養の様子(※場合によって形式は異なります)

なお、特殊清掃はメディアでも大仰な表現で目にされる方も少なくないのではないでしょうか。

確かに、目を覆いたくなるような現場もございます。

しかし、画像や動画などでこうした状況がセンセーショナルに公開されることに大きな違和感がございます。

紹介される中には、ご依頼主様が画像の公開を承諾されていたとはいえ、一言申し上げたくなるような表現や文脈で公開されていることもあるからです。

本来、特殊清掃は必要ない方が良い作業だといえます。

積極的なご家族や近隣の方との関わり合いなどや、ご協力、気づきによって、少しでも特殊清掃が必要とされる現場がなくなることを私たちは祈っています。

特殊清掃の流れ

特殊清掃は遺品整理作業の前後を挟み込むような形で行われます。

  1. 遺品整理前の特殊清掃
    消毒や汚れの激しいものの除去を行い、お片付け作業が可能な状態にします。
  2. 遺品作業
    お片付け作業を行います。仕分けや梱包・搬出を行います。
  3. 遺品整理後の特殊清掃と原状復帰
    お片付け作業が完了したのちに、オゾン消臭や解体・リフォームなどを行います。

特殊清掃が必要となるようなケースでは、体液や腐敗した食品などが畳や絨毯に染み込み、さらには壁紙やあらゆる周囲のものに付着・固着します。

部屋からは家電家具、洋服などの家財をすべて取り除き、付着した汚れやニオイを取り除いていきます。

特殊清掃をご依頼いただくような場面では市販の洗剤や消臭剤では効果は見込めません。

そのため、特殊な薬剤を利用します。

壁紙にも染み込むどころか、その内側の断熱ボードや床下のコンクリートの微小な穴の中までニオイは入り込みます。

マンションなどの場合には、下のお部屋まで液体が染み込んでしまっているケースもあります。特殊な薬剤を用いてコンクリートに染み込んだ液体を取り除くなどの方法を用いることもあります。

特殊な薬剤でもニオイや汚れが取れない場合は、壁や床の部材交換を検討しなくてはならず、解体やリフォームなどとなるケースも少なくありません。

実際の特殊清掃(消毒・除菌剤散布)の様子(※場合によって防護服や使用機材が異なります)

特殊清掃の料金

参考までに目安費用を以下に掲載いたします。

見積もり時にしっかりと打ち合わせを行い、費用について説明を受けていただくことをオススメいたします。

どの程度まで原状回復を行うかによってお見積もり金額は大きく変動いたします。

作業内容 目安費用
オゾン脱臭 30,000円〜
消臭作業一式 50,000円〜
畳の撤去(糞尿・血液などが付着している場合) 1枚ごとに3,000円〜
害虫駆除 20,000円〜
消臭剤・除菌剤の散布 10,000円〜

どのような状況であってもご相談いただいた内容に合わせて適切なプランをご提案しています。

適切な消臭期間や料金相場は存在しない

場合によっては、特殊清掃作業における「消臭時間」などを明記しているケースも存在しますが、経験上、ニオイを許容できる状態まで消臭するために必要な時間は季節や状況によって大きく異なります。

経験が豊富な業者であれば、おおよそ必要な期間を見積もっていただけることもあるかもしれません。

しかしながら、24時間扇風機を回して換気を行い、薬剤や装置を稼働させても数週間必要なケースもございます。

期間同様に、料金相場も大きく異なります。

遺品整理をおこなうすべての業者が特殊清掃を行えるわけではない

適切な方法は業者の経験則や技術によって異なりますし、高性能な薬剤や機材を用いるかどうかでも変わってきます。

  1. 特殊な薬剤での拭き取りや消臭で落ちる場合。
  2. 壁紙や畳、じゅうたんをすべて剥がさなければならない場合。
  3. 床材や壁ごと張り替えるリフォームしなければならない場合。

以上のように状況によって作業が異なるため、相場を算出することは困難です。

事前に見積もりを行い、追加料金などについての取り決めをしっかりと行っておきましょう。

また、完璧な消臭が難しいケースも少なからず存在することから、トラブルにならないように業者と免責の部分についても話し合いを行っておきましょう。

場合によっては、原状復帰作業や解体、リフォームが必要となる場合もあるかもしれません。

まとめ

今回は特殊清掃と遺品整理の関係についてご紹介しました。

以上のようなポイントをご紹介してまいりました。

特殊清掃については、賃貸や持ち家によっても対処法が異なります。

賃貸の場合には、大家さんや管理会社の方から早急な対処を求められるケースもあるかもしれません。

遺品整理に保険適用ができる可能性や、相続、遺産分割協議前の対処が望まれることもあることでしょう。

総合的な判断を行う必要があることから、業者を頼りきりになってしまいがちな特殊清掃ですが、後悔することのないように、最適な計画を一緒に立てることができる業者に依頼すると良いでしょう。

当記事がお悩みの方の一助となれば幸いです。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

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