遺品整理 掲載

遺品整理と布団:残された大量の布団は、どうしたら良いのか

遺品整理などのお部屋の片付けで、必要なくなった布団が多量に残されている場合には、どうしたらいいのかお困りの方も多いかと思います。ご相談の多い「布団の処分方法」について詳しくご紹介いたします。
押入れの布団
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly
  • Pocket

遺品整理で洋服などの多量な衣服は、どうしたらいいのかでは多量な衣類についてご紹介しましたが、意外と盲点となるのが「お布団」です。

今回は、遺品整理や生前整理といったお部屋のお片づけのシーンで、特に物量がかさんで、お困りの方の多い「布団」についての処遇についてお知らせします。

👉遺品整理とは何か?

布団の処遇を考えた時、捨てる布団とそうでない布団をどのように判別するのかは、難しい問題です。

残された布団をどのように分別したら良いのかは、「物を捨てる基準を3つに変えると整理はとても簡単になる。」にてご紹介しております。

さらに、未使用のものや、形見の品など、布団のオススメの再利用方法についても、以下でご紹介いたします。

遺品整理でのお困りごとの一つである布団

遺品整理において、布団はお困りごとの一つです。

長年利用された布団は「再利用しよう」とならず、処分対象として扱われる場合が多くなります。

布団の寿命は、毎日利用した場合に、1組おおよそ5年〜10年程度と言われています。

遺品整理の作業において、特に戸建てのお宅では、各部屋の押入れに布団が必ず存在し、2人暮らしの物件でも掛け布団や敷布団など5組以上残されているなど、相当数の布団が不要なものとして出てきます。

加えて、長年使用しなくなっている布団は、押入れなどで保管することによってダニの温床となってしまうことも多く、高温多湿の日本の気候条件と相まって、多量に湿気を含んでしまっている場合も少なくありません。

基本的な布団の処分方法

基本的な布団の処分方法は、以下の通りです。

  • 自治体の粗大ゴミとして出す
  • 自治体に燃やすゴミとして出す(制限内の布団)
  • 自治体指定の収集業者に有料回収や、不用品回収業者への依頼

まずは、基本的な処分方法について、詳しく見ていきます。

自治体の粗大ゴミとして出す場合(回収・持ち込み)

布団は、自治体にゴミとして出すケースが最も一般的かと思います。

方法は大きく2通りで、事前連絡の上で、回収場所にシールを貼って出す方法と、自治体の自己搬入施設(粗大ゴミ受付センターなどの名称が付けられています)に持ち込む方法です。

いずれの場合にも、事前に、自治体の粗大ゴミセンター(自治体によって問い合わせ先が異なります)に連絡をとり、必要な事項や受付、予約を行いましょう。

その上で、回収場所へ粗大ゴミとして出す場合には、回収日や場所、料金を確認した上で、粗大ゴミの収集シールを購入(コンビニやスーパーなど)して貼り付けておきます。

受付から収集までには、概ね10〜14日間程度かかることが多いため、遺品整理の作業前や作業後など、必要な期間を事前に把握しておきましょう。

自己搬入施設に持ち込む場合には、施設が運営されている時間帯に持ち込みを行います。持ち込む場合にも、あらかじめ申し込みがない時は、持ち込めないケースもあるため注意が必要です。

さらに、持ち込みの場合には、昨今の新型コロナウイルス感染症の関連で、受付時間が通常よりも大幅に短縮出され、お昼過ぎ15時や16時ごろまでの受付となっているケースが多くなっています。

また、接触機会を減らすため、持ち込む側も、最小限の人数で持ち込みを行うなど、配慮が必要でしょう。

自治体に燃やすゴミとして出す(制限内の布団)

布団は制限付きではあるものの、燃やすゴミ(可燃ゴミ)として出すことも可能です。

自治体によって差異がありますが、おおよそ30〜50センチ以上のものは、粗大ゴミとして扱う自治体が多いようです。

布団を燃やすゴミとしての制限内に収めるために、解体することを考える方もいらっしゃると思います。

可燃ゴミとして出す場合には、指定のゴミ袋に収まるサイズに解体する必要があります。

解体を行う場合には、裁ちばさみやカッターナイフを利用して、ダニやカビで汚染された綿や羽毛などを多量に吸い込むことのないように、マスクを着用しながら作業をすると良いでしょう。

可燃ゴミであれば、自治体指定のゴミ袋を購入するなど、安価に処分することが可能ではありますが、1組ならまだしも、5組以上存在する布団を切り刻む事は相当な労力を必要とするため、無理のないように注意しましょう。

また、多量に燃やすゴミとして処分する場合には、近隣の方のご迷惑とならないように配慮し、一度に多量なゴミとして出す事は控えましょう。

横浜市の場合の布団の処分方法と料金

以上の内容を踏まえ、横浜ベスト遺品整理社が位置する横浜市の例について見てみます。

今回ご紹介するのは、横浜市の例ですが、市町村のウェブサイトには、必ず粗大ゴミ関連のページが用意されています。事前にお住いの自治体に事前に相談しておきましょう。

横浜市のウェブサイトによれば、布団は「粗大ゴミ」と「燃やすゴミ」で出すことができるようです。

燃やすゴミとして出すことができるのは「畳んで50センチ未満のもの」と定められています。

畳んだり、切るなどして50cm未満にまとめることができれば、燃やすゴミとして出すことができるでしょう。

燃やすゴミとして出す場合には、中身が見える半透明の袋を用いて、しっかりと縛って、指定された収集時間までに指定の場所に持ち込みましょう。

粗大ゴミとして出す場合には、横浜市(粗大ごみ受付センター)への申し込みが必要となります。

申し込み方法は、全部で4種類で、電話やFAX、インターネット受付、チャット受付に加え、横浜市LINE公式アカウントでの粗大ゴミの申し込みができるようになっています。参考「粗大ごみの収集を希望する方

横浜市のウェブサイトによると、粗大ゴミとして布団やマットレスなどを処分する場合の料金は、以下のように記されています。

品目単価
布団(マットレス)(2枚まで)200円
ブラインド200円
ベッド(枠のみ)1,000円
ベッドマットレス(スプリング無し)1,000円
ベビーベッド500円

引用:2020年9月

横浜市「粗大ごみ処理手数料表(品目別)

自治体指定の収集業者に有料回収や、不用品回収業者への依頼

時間が限られている場合などには、出張対応可能な有料回収や、不用品回収業者へ依頼するのも一つの方法です。

この場合には、信頼できる業者なのかどうかを予めよく確認しておくことをお勧めします。

業者によって処分料金は異なりますが、数千円程度で回収していただける業者が一般的のようです。

私たちの対応

なお、私たち横浜ベスト遺品整理社につきましては、遺品整理作業で不要となった布団などにつきましても、適切な知見と、経験からお客様の状況にあった処分や有効利用方法をご提案しております。

ご相談は無料ですので、お困りの際には、ご相談ください。

布団を有効利用する方法

冒頭、遺品整理や生前整理を戸建の物件で行う場合に、多くの布団が残されているケースがあることをお伝えしました。

この理由は、布団がかつて嫁入り道具など重要な意味を持つものであり、嫁ぐ娘の健康を願い、仕立てていたという側面があります。

私たちは、特に、なるべくご遺品の行く末をご依頼主であるご家族に決めていただきたいという気持ちがあります。

そこで、こうした思いある布団を有効利用するための方法をいくつかお知らせしますので、参考にしてくださればと思います。

布団の打ち直し

ずっと使ってきた布団は、すっかりボリュームもなくなり、少しだけみすぼらしい感じがするものもあるかと思います。

しかしながら、大切にしているお布団、形見のお布団だった場合には、打ち直しを行うことで再び使うことができるようになる可能性があります。(劣化が酷い場合には、打ち直しできないケースもあります)

実は、1970年代ごろまで、日本の家庭では一般的だった布団の打ち直しですが、最近は量販店の布団で買い換えるなど「買ったほうが安くて早い」という消費文化が根付いているため、打ち直しと耳にする事は随分少なくなってきました。

木綿の寿命は、絹と同じようにおおよそ100年程度と言われています。

布団の外側の生地を新しくして、中身のワタのホコリを取って、乾燥・殺菌する事で、ダニやカビ、湿気を含んだ綿をふかふかに再現することができるようです。

木綿でも、羽毛やウールでも、こうした打ち直しを行うことで、思い出の布団が再利用できる事は、お伝えしておきたいポイントの一つです。

費用については、おおよそ1万円〜3万円程度です。

布団の外側の生地の素材や、サイズ(ダブル・シングルなど)と、ワタ素材の種類(羽毛布団の方が高額になる傾向があるようです)によって値段が変化します。

布団を譲る・布団を寄付する

使用していない布団が出てきた場合などには、布団を譲ったり、寄付するという方法もあります。

布団の寄付を募っている団体が存在するため、そうした業者に寄付を行うことも一つの方法です。

寄付に出される場合には、寄付を受け付ける団体の運営会社や代表名、住所などの責任の所在がきちんと明記されていることや、寄付の実績や詳細な内容が公表されているのかどうか、十分注意して行いましょう。

それでも処分しなくてはいけないご遺品の布団は、供養できます。

どうしても有効利用できず、手放す場合には、布団のご供養を検討するのも一つの方法です。

ご供養といえば、人形やぬいぐるみ、仏壇をイメージされる方もいらっしゃるかと思いますが、形見の品の布団も供養することができます。

当社の場合には、お布団をお預かりして、無宗教によるご供養を行い、完了後にご供養の証明をお渡ししています。詳しくは、「ご遺品のご供養」をご覧ください。

まとめ:遺品整理と布団

ここまで遺品整理の際に多量に残されているケースの多い布団について、私たちの知見をご紹介しました。

一般的には、やはり処分を選択せざるを得ないケースもございます。

形見分けや、新品の布団などの処遇が決まり次第、布団の処分を行わなくてはならない場合の方が多いのが実情です。

その際に、自分自身で布団の解体・処分といった雑多な遺品整理作業を行うには相当な労力が求められるため、数人で行うことを考えると現実的ではないケースもあることでしょう。

遺品整理自体には確固たる正解が存在するわけではなく、それは布団の処分についても同じです。

以上の内容をご覧いただき、ご自身が布団についてどのように処理を行うかをお決めいただく一助となれば幸いです。

遺品整理を行う場合において、布団の処遇でお困りの場合には、私たちでもお役に立てる場合が多いかと思いますので、お気軽にご相談ください。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。