遺品整理の対応すべき範囲はどこからどこまでか
遺品を整理する場合、どこから手を付けどこまでやればいいのだろう?
そんな疑問をお持ちの方も多いと思います。当然ですよね。
例えば離れて住んでいる親が亡くなってしまった場合、生活していたものが全てそのままの状態で残されているわけですから、手の付け方さえわからないことも多いはずです。
離れていたとは言え、親をなくした喪失感も相まってすぐには動き出せないことが多いでしょう。
遺品整理の基本は、ともかく家の中のものを全てなくすことです。
マンションやアパートなど賃貸の場合は、借りた時の状態に戻すことが大前提になります。
覚えていますか?借りた時の状態を。
エアコンは初めから付いていたのか?天井の照明は?カーテンレールは?廊下やトイレの手すり、ウォシュレットは?分からないことが多いはずです。
遺品整理を始める前に、準備段階として、まずこれらを確認することが必要になります。
分からなければ、管理している不動産屋さんに聞くのが確実です。意外と重要な事なので細部まで確認しましょう。
遺品整理を業者に頼むにしろ、業者に指示を出さなければなりません。うっかり取り外してからでは復元できないケースもありますので、要注意ですよ。
遺品整理を分担するなら、どこまでが自分で、どこからが業者?
1,000点以上の仕分け
遺品整理は、いざやろうとすると実に大変な作業になります。
筆記用具など小物も含めると、2DKでもおそらく1000点を超える物品を仕分け、搬出しなければなりません。
持ち家の場合は、多少時間的な余裕もありますが、賃貸物件だと新たな家賃も発生してしまいます。
ご自分やご遺族だけで全ての遺品を整理して搬出し、家の中を空っぽにするには限界があると言わざるを得ません。
では、どこまでを自分たちでやって、どこから業者に頼めばいいのか?
特に初めて遺品整理をやられる場合は悩みますよね。
まず貴重品の整理から
遺品整理でまずやるべきは、もちろん金品など貴重品の整理です。
現金や登記簿、契約書、通帳などの書類関係、印鑑、美術品や骨董品、パソコンや携帯電話などの確保が第一になります。相続の問題もありますので、まずは出来る範囲で探すことが大事です。
ただし、すぐに探せない場合があります。
モノが多すぎて家具の引き出しさえ開けられないこともよくあるからです。
特に広い家の場合は保管場所もたくさんあって、ご自分では探しきれない、というケースも実に多いのです。
遺品整理士に相談
そんなときは、やはり遺品整理の専門業者に相談するのが良いでしょう。
当然ですが信頼のおける業者ということになります。
遺品整理士認定協会の試験に合格している遺品整理士の資格を持った業者が一つの目安になります。
遺品整理士に事情を説明すれば、整理しながら発見に至るというケースも、実際に多数あります。
押し入れの天袋の、一番奥の小箱から権利書がみつかったというケースもありました。
遺品整理士に相談する場合には、何を残しておいてほしいか明確にしておくことが大切です。
例えば写真は全て残して、と伝えれば遺品整理の作業でみつかった写真は、全て残しておいてもらえます。
あまりにも量が多かった場合は、その中からご自身で選別すれば大丈夫です。
遺品整理の手順一覧まとめ
イメージ作りがポイント
遺品整理のポイントは、まず見ることから始めます。
相続すべきもの、形見分け出来るもの、自分たちで再利用出来るもの、不要なものなど。
これらを頭に入れつつ、部屋全体を見回してイメージを作ってください。
作業の順番
実際の作業はここからです。
1:相続的価値があるものを探します。
2:形見分けに適したものを探します。
形見分けは故人の友人や親戚に、故人が愛用していたものなどを、思い出の共有のために渡すものです。
宝石類などあまり高価なものは贈与税の対象になる場合がありますので、やめておいたほうが賢明です。
また、プレゼントではないため、ラッピングの必要はありません。
3:自分たちで再利用できるものを選別します。
遺品整理士に相談するのはこの段階でも大丈夫です。
もちろん、一番はじめの段階で遺品整理士に相談してもかまいません。
あれこれ探し回って、部屋中が散らかっているよりは、むしろ最初の段階で詳しく相談したほうがいいでしょう。
遺品整理士は住居を明け渡すために、どこまでやればいいのか理解しています。
必要なのは原状復帰させるための現状を遺品整理士に伝えることです。
もし分からなければ管理している不動産屋さんに必ず確認しておいてください。
また印鑑は全て残しておくことをオススメします。
似たような印鑑でも微妙に違うことがよくあるからです。
遺品整理士は、多くの場合相談無料です。あなたが疲れ果てる前に、お気軽に相談されるのが良いでしょう。