横浜ベスト遺品整理社

遺品整理で毛皮はどうする?買取よりもリフォームがオススメです。

毛皮(ナチュラルファー)は、質感と保湿性に優れており、寒冷地を中心に多くの人々に長年愛されてきました。

近年ではサスティナビリティーの観点から人口毛皮(フェイクファー)よりも注目される存在になりつつあるようです。

私たちへご依頼いただく、遺品整理や生前整理といったお片付けの際にも多くの毛皮を目にします。そして、毛皮の多くが「価値のないもの」と所有者によって独自に判断され燃えるゴミの日に90Lのゴミ袋いっぱいに詰められ捨てられ、山のように灰になっています。

今回は、勿体ない毛皮の扱いを避け、毛皮に新たに可能性を吹き込んで自分だけの大切な品としてリフォームする取り組みをご紹介します。

前提として「毛皮は長く着られるもの」遺品の毛皮も次の世代へ。

今回は、毛皮のリフォームについてご紹介いたしますが、前提として毛皮は丁寧に手入れを行うことで数十年以上着られるものもあります。

毛皮の寿命は、使用頻度と保存方法で大きく変わります。

本来、毛皮は耐久性に優れているため、長年にわたって新品同様の見た目を保つことも難しくありません。親から子へ受け継ぐことも可能です。毎冬、毎日のように同じ毛皮のコートを利用されていた場合でも数年は劣化も少なく着られるほど。

毛皮の寿命にもっとも関係するのが、保管方法とメンテナンスです。

適切な手入れを行えば、虫やカビを避けられ、自然に毛が抜けてくることもありません。

しかし、防腐処理や抗菌加工などが施されていない毛皮製品も多く、高温多湿な日本の住環境での保管は毛皮の寿命を早めてしまうのです。

さらに、使わずにずっと放置しておくと硬くなってしまうといったトラブルになります。

保管状態が芳しくなく、部分的に痛んでいる場合には、リフォームで使える部分だけを使って小物にするなどの選択肢もあります。

ご両親の毛皮も有効に活用する方法を考えてみるのはいかがでしょうか。


適正価格での毛皮買取はほんの一握り。

ネット上の多くの記事では、以下のような方法が提案されていることが多いように感じます。

以上のうち、専門業社やネットやリサイクルショップへの売却が適正価格で取引されるケースは極めて少なくなります。

適正価格での毛皮買取につながらない主な理由は、先述したような保管状況による問題や日焼け、ベタつきといった経年変化です。とくに白系のミンクやキツネの毛皮は日焼けに弱く、価格に大きく影響するケースが少なくないようです。

毛皮買取を謳う業者の買取参考価格はあくまでも新品同様に近い状態についての価格である点は十分に考慮すべきだと言えるでしょう。

ロシアンセーブル・リンクス・チンチラといった素材やSAGA、EMBA、アメリカンレジェンドなどといったブランド言葉が踊っていたとしても、適正価格での毛皮の買取はほんの一握りの事例なのです。

毛皮の買取の注意点

該当する方は少ないものの、毛皮の売買をお考えの方への注意点として、真っ先に挙げられるのがワシントン条約による規制です。

ワシントン条約とは絶滅の恐れのある野生動物の国際取引に関する条約で、定められている種類の毛皮は売買自体が禁止されています。

1980年に日本が批准しており、1980年以前に流通していたものも対象になります。

たとえば、現在ではトラ、ヒョウ、ジャガー、チーター、ヴィクーニャ(ラクダ)、ホッキョクグマの取引が禁止されています。より詳しくは「ワシントン条約 : 税関 Japan Customs」をご覧ください。

毛皮をネットオークションに出した場合の落札相場

適正価格での毛皮買取にもっとも近いのが、消費者間で取引を行うネットオークションです。

以下は、新品や未使用品でない場合の毛皮関連製品の落札状況のページです。

ブランドによる付加価値の高い100万円以上など極端に高額なものを除けば、ミンクのコートを中心に、数十万円程度で取引されていることが多いように感じます。しかしながら、いずれも購入時の価格と比較すれば、大きく目減りしているものも少なくありません。

ネットオークションなどの消費者間取引では、入札、購入した人間からすれば、細かな状態を目視で確認できない以上リスクやトラブルにつながることもあり、デリケートな毛皮の取引は慎重にならざるを得ません。

何よりもご両親の大切な毛皮を手放すことに抵抗のある方も少なくないはずです。

買取ではなく、毛皮のリフォーム・リメイクという選択肢

ご両親の大切な毛皮を手放すことなく、あなたのものとして大切に使える毛皮をリメイクやリフォームとして蘇らせるサービスが人気です。

リフォームすることで大切な毛皮を手放すことなく、ご両親の思いを受け継ぎ、新たな思い出を作り出せるとても良いサービスではないでしょうか。

JFA(日本毛皮協会)に所属する毛皮加工職人によって、あなたのご希望に沿ったリフォーム・リメイクが可能で、ご実家の遺品整理と一緒にご依頼いただくケースもございます。

なお、リメイクやリフォームといった言葉に大きな違いはなく、両方とも「作り替える」といったニュアンスに違いはないそうです。

毛皮は、高度な技術は必要なものの、縫い目が毛に隠れてほぼ見えなくなるため、再利用に適した素材です。

大切な毛皮をリフォーム・リメイクすれば、お母様が残された大切な毛皮を自分だけのアイテムとして、より長く身に着けられます。お母様も毛皮もきっと喜ぶことでしょう。

毛皮のリフォーム・リメイクの具体的な方法

ふたつと同じ状態のない毛皮を、それぞれの状態や経年変化に合わせて、最適な形でリフォーム・リメイクを行えるサービスがあります。

大きく張った方をスッキリさせたり、サイズ感を変えたり、毛皮の分量を減らすなど、目的に合わせて様々な選択肢があります。

たとえば、リフォーム・リメイクでは、重量級のミンクのコートを着丈を詰め、余った部分で小物やファーを作り出せるため、日常生活の中で活用の幅が広がります。あるいはセーブルコートをストールやケープ、マフラーに変更して楽しむことも可能です。

さまざまな形のある毛皮のコート。リフォームすることで新たな楽しみ方が実現します。

部分的な擦り切れなどが見つかった場合には、同じ素材ではめ込んで縫い合わせれば目立たなくなるなど、リメイクやリフォームに合わせてきれいな修繕や起毛処理を行えるのもメリットです。

大きく3つの方針でリフォームを行う場合が多いといいます。

以下、ひとつずつご紹介いたします。

形を変える

形を変えるリフォームは、たとえば、縦に並んでいるミンクのコートを解き、ベストやジャケットなど軽くて着心地の良いデザインに形を変えるといった内容です。

仕立て直しをすることで時代に合ったデザインとなり、身に着け、素材感を楽しむ機会を増やせます。

場合によっては、毛足の長い刺し毛を除去し綿毛だけを残してギラギラした毛皮特有の光沢を落ち着いか光沢へカジュアルダウンしたり(プラクト加工)、一定の長さに毛皮を刈ったりするなど(シェアーリング加工)、見た目を大きく変えられます。

また、大胆に毛皮を変更しない方法もあります。

たとえば、着丈や袖を短くしたり、パフ袖を普通袖に変えたり、肩の形状をカジュアルにするなどといった方法をとるなど親子で着まわせるサイズのジャケットとすることも可能です。

形を変えることで、残された毛皮が蘇れば、とても晴れやかな気分で着られることでしょう。

形を変えて毛皮の風合いや質感を楽しもうとされる方は少なくありません。何よりもご両親の毛皮を身に纏うことでご両親の思いを受け継ぎながら、外出の時間を楽しめるかもしれません。

裏地に使う

残された毛皮のコートをもう着ないだろうと思った時には、裏地にするという選択肢があります。

内側に毛皮を使い、表地はポリエステルや絹を利用し新しいコートへ仕立て直しが可能です。

小物にする

毛皮のコートをバッグやマフラーなどの小物に作り替えて使うというリフォームも人気です。

1着のコートから、複数のアイテムを作り出せるため統一感が出せるなどお得感があるほか、お子様用のサイズを作ったり、お気に入りのコートに取り付けるなどといったことも可能です。

さらに毛皮のコートを解いて、ほかにお持ちのカシミヤコートの衿としたり、カフスとして取り付けるなどといったリフォームも可能です。

毛皮のリフォームに必要な料金

最後に、毛皮のリフォームに必要な費用の相場をまとめると以下のようになります。

リメイク種類 料金相場(税別)
寸法直し(袖丈出し・袖丈つめ) 10,000円〜20,000円
着丈つめ 約20,000円
部分リフォーム 15,000円〜数万円
マフラー 15,000円〜20,000円
ストール 17,000円~40,000円
バッグ 17,000円~30,000円
ご両親の大切な毛皮のコートだからこそ、自分で着たいという方を応援しています。

まとめ

毛皮がお好きだという方は少なくありません。普段からよく身につけていらした女性も少なくないことでしょう。しかしながら、良い毛皮は重量級のものが多く、だんだん身に着ける機会も減っていく、といったお話を伺うこともしばしばです。

今回ご紹介した毛皮のリフォーム・リメイクを行うことで、新たな毛皮の楽しみ方ができるかもしれません。

当社でも毛皮のリフォームについてご相談いただけますので、お気軽にお声かけください。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

大切な両親のスーツは自分ぴったりに仕立て直して着られる。

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