あなたが遺品整理を業者に依頼する時、きっと遺品整理の相場を一番に知りたいとお考えでしょう。
遺品整理は「お家やお部屋をきれいにお片付けすること」です。少なくとも東京都、神奈川県で20年以上の経験を持つ私たち横浜ベスト遺品整理社はそのように考えています。
しかしながら「お部屋のお片付け」といっても「何をどのようにはじめたらいいのかよくわからない」とか「業者がたくさんありすぎてわからない」とお考えの方も多いことでしょう。(2021年1月現在、全国に863社以上の遺品整理企業があります。一般社団法人遺品整理士認定協会「優良企業一覧」)
業者に依頼することなく、あなたやご家族と一緒に遺品整理作業を行う場合、ゴミ出しの日などを考慮して必要な時間は2週間以上、長ければ1年が必要となることもあります。
そのため、遺品整理業者に依頼を考えている方もいらっしゃるはずです。
しかしながら、業者に依頼する場合には、心配なこともたくさん出てきます。
主にお金に関することや、きちんと作業をしてくれるのかどうかというところが気になるポイントでしょう。
実際、遺品整理中に多額の現金が見つかったり、高値で取引される貴重な物品が数多く発見されることはとても多いのです。
あなたの家族の遺品整理を後悔なく終わらせるためには、他人の家を片付けるという大いなる力には大いなる責任が伴うことを正しく理解した遺品整理業者に依頼すべきだと言えます。
安心して任せることのできる業者を探す方法については、もし遺品整理士である私たちが自分の家を他の業者に任せるとしたらどんなことに気をつけるべきなのかを「遺品整理業者の選び方」にてご紹介しておりますので、お悩みの方は合わせてご覧ください。
このように考えるべきことの多い遺品整理を業者へ依頼する場合に、遺品整理の相場と費用の目安は、良い判断基準のひとつになるかもしれません。
そこで当記事では、遺品整理の相場と費用の目安を間取り別にご紹介し、見積もりの際のポイントや、後悔や損をしない方法、遺品整理の金額を安くするための考え方をご紹介します。
結論
長い記事となりましたので、結論と具体的な遺品整理の相場について先に一覧でご紹介します。
作業費用の平均的な相場(目安費用)と作業人数・時間の一覧
作業費用の平均的な相場を表にすると以下のようになります。
間取り | 料金相場(目安費用) | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|---|
1R・1K | ¥ 25,000〜100,000(4万円) | 1〜3名 | 1〜3時間 |
1DK | ¥ 40,000~130,000(6万円) | 2〜3名 | 2〜4時間 |
1LDK | ¥ 60,000~200,000(7万円) | 3〜4名 | 2〜6時間 |
2DK | ¥ 80,000~240,000(10万円) | 3〜5名 | 4~6時間 |
2LDK | ¥ 100,000~300,000(15万円) | 3〜6名 | 6~8時間 |
3DK | ¥ 150,000~440,000(21万円) | 3〜7名 | 1日(4時間)~2日 |
3LDK | ¥ 180,000~500,000(23万円) | 4〜8名 | 1日(5時間)~2日 |
4LDK以上 | ¥ 220,000~600,000(33万円) | 4〜10名 | 1日(6時間)~2日 |
※上記表は2020年1月8日〜2020年12月31日までに当社にご依頼いただいた方を間取り別に加重平均にて算出し、そのほか全国の遺品整理企業様23社のウェブサイトで料金相場として掲載されている金額を総合的に判断して目安費用を算出しています。必ずしもこの金額の範囲に収まらない可能性があることをご了承ください。なお、算出方法についてのデータ公表は致しかねます。
遺品整理の料金や相場を確認する際に注意すべきこと
遺品整理の料金相場は、部屋の間取りによって料金設定されている例が散見されます。
しかし実際には、遺品整理の相場は、ご遺品の量+スタッフの人件費+搬出経路や処分費用に加えて、オプション作業の費用によって決まります。
遺品整理に必要な費用を色々な業者のホームページで見比べると、もっとも安い場合の金額で記載されていたり、トラックの台数で書かれていたりします。あなたのケースに当てはまるのか、分からない方がほとんどではないでしょうか。
そのため、以下のようなポイントに注意すべきだと言えるでしょう。
- 料金がどのように決まるのかを把握する
- 部屋の大きさや、物量、サービス内容に合わせて料金が変わることを意識する
- 大まかな相場と遺品整理の参考事例を組み合わせて比較検討する
- 目的に応じたオプション作業を依頼する
- 複数の業者に見積もりを行う
以下、くわしくご紹介いたします。
遺品整理の料金がどのように決まるのかを把握する:遺品整理の相場を知ってトラブルを回避しよう!
遺品整理の相場を知るには、インターネットがとても便利です。
ご覧になっているあなたも、業者のいくつかホームページなどに掲載されている価格表をお調べになったのではないでしょうか。
価格表を確認して業者に依頼したところ「金額が異なっていて驚いた」というお声を頂くことがよくあります。
それもそのはずで、遺品整理の目安費用と実際の金額は大きく異なる場合があります。
金額が異なる理由は部屋の間取りと作業量で費用が大きく変わってしまうからなのです。
なぜ遺品整理の相場と異なった見積もりになるかというと、遺品整理の業者がホームページにて掲載している料金表が最低価格を紹介しているケースが極めて多いからです。
たとえば、ワンルームを25,000円として紹介している場合でも、その金額で収まるのは、物量が極めて少ない場合に限ります。
このように、実際の見積り金額は表記されている金額より10万円以上の差が出ることも少なくありません。
遺品整理を代行して作業する業者の多くが、遺品整理士認定協会にて遺品整理士という資格を取得しています。協会に優良企業と認定された業者は適正価格で掲載していますが、資格を持たない業者の中には不当に高額な請求を行うというトラブルも発生しているのです。
遺品整理の相場は、部屋の大きさや、物量、サービス内容で決まる。
遺品整理の相場は、作業の内容と部屋の数によって決まります。
遺品整理の業者によって、価格の基準が部屋の数の場合もあれば、トラックの台数やサービス毎で記載しているパターンもあり、業者に依頼する前の段階で必要な費用がいくらなのか分かりづらいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。それに、業者の数も多すぎてわからなくなってしまいますよね。
遺品整理の費用は、おおむね以下の要素で決まります。
- 間取り
- お部屋に残されている物の量
- 玄関からトラックまでの距離と搬出経路
- 仕分けにかかる時間
- 買取・リサイクル品などの有無
- 清掃のレベル(孤独死やゴミ屋敷の場合には、特殊清掃の必要なケースがあります)
- ご遺品の供養
- 消臭作業、ご遺品の配送などのオプション費用
実家にご遺品の量がどれくらいあり、トラックが何台必要になるかの計算は、物の運搬に慣れている人や専門家ではない限り判断が難しいでしょう。
そのため、多くの遺品整理業者は、部屋の数を目安にして料金を掲載していることが多いのです。
次に、各間取りにおける相場を、さらに細かく見てみましょう。
間取り別の遺品整理の相場:参考事例を見よう。
遺品整理の相場が実際の価格と大きく異なる可能性があることについては、すでにご紹介した通りです。
では、あなたの片付けたいと思っているお家の実際の費用は、実際の見積もり以外に方法はないのでしょうか?
そこで活躍するのが、参考事例です。
遺品整理企業のHPなどに紹介している参考事例では、具体的な費用や作業内容が明記されている場合が多いようです。この参考事例であなたのお部屋に近い物量の参考事例を探し出すことによって、実際の見積もり金額まで精度は高くないものの、相場よりも具体的な金額を知ることができるでしょう。
遺品整理の相場:1K~1DKの料金 = ¥25,000〜200,000
1K~1DKの間取りといえば、単身者向けのマンションやアパートなどで、実例では家族と離れて暮らしている方からのご相談が多い物件になります。
必要最低限の量にだけ留めて暮らす方もいれば、大量に購入して溜めておく習慣がある方など、生前の人柄によって物量の多少はさまざまなケースがあります。
特殊な事例としては中には認知症を患ってしまい、天井に届かんばかりの大量の不用品が山積しているケースもあり、状況によっては別途追加費用が発生する場合もあります。
追加費用については、お見積り時に遺品整理士から説明がありますが、不安な場合には追加費用に関する内容をくわしく質問してみることをオススメします。
老人ホームや高齢者用集合住宅などの個室も1部屋の場合が多いですが、家具が備え付けのため、遺品整理業社による家具の引き取りが不要になり、その分費用が抑えられる事例もあります。
遺品整理の相場:2DK~2LDKの料金 = ¥80,000〜300,000
1Kなどの単身者向けアパートよりは屋内面積が広くなる分、ご遺品の量も必然的に上がる場合がほとんどです。
2部屋以上の間取りになれば、家具の量も増えることで金額にも大きく差が出ることになります。部屋の間取りにもよりますが、収納スペースが少なくベランダに物置を置いてあったことでご遺品の量が想像より増えた事例もあります。
また、マンションでもエレベーターがない状況での作業はスタッフの人数も多めに確保するか、日数を増やして対応しなければならないため、結果的に人件費で予想より上回る場合もございます。
物の量だけでなく、部屋までの搬出経路も見積りでは大きく影響します。可能であれば、ご自身で一度現地まで行って部屋の状況を確認しておくことをオススメします。
遺品整理の相場:3DK~4DK以上の料金 = ¥150,000〜350,000以上
遺品整理の事例として実家を売却するなどの事情で、戸建ての家にあるご遺品をすべてお引き取りする事例の多くなるのが、3DK以上の間取りの特徴です。
戸建てや屋内面積が広いマンションだと、ご家族で物の量を確認するのはとても困難になります。床下収納やベランダの収納、庭の物置など収納スペースが大量に確保されているケースも珍しくありません。
他にも売却するためにハウスクリーニングや庭木の伐採をご依頼される方もいらっしゃいますので、別途料金が必要となる場合が多くなってきます。
遺品整理は家族で行う範囲をしっかりと決めて、他は業者に見積りで相談した方が遺品整理を早く終わらせることもできます。
以上のように、相場と参考事例を組み合わせることで、より精度の高い相場を知ることができます。
大まかな相場を知ったのちに、参考事例を組み合わせて判断することで、おおよそ必要な金額をかんたんに知ることができます。
遺品整理の相場を知る上でのキーポイント「オプション料金」
遺品整理の見積もり金額に大きく影響するもののひとつとして、オプション料金があります。
ここでは、オプション料金について見ていきます。
オプション料金の典型は「清掃」です。
自分で清掃するのが難しい場合には、遺品整理後に清掃を依頼するのが良いかもしれません。
多人数でお部屋の各所をプロの清掃で現状復帰できるからです。
ハウスクリーニングの費用は、およそ¥25,000~84,000以上となる可能性があります。
遺品整理の清掃にかかる相場は、清掃を行う箇所と部屋の面積で費用が変わります。
床や壁などの広範囲に及ぶ清掃は高額になりやすいため、部屋の造りや、床や壁の材質によっては、張り替えやリノベーション工事を行った方が安く抑えられることもあります。
遺品整理を行った部屋が賃貸物件だった場合は、管理会社や不動産会社がハウスクリーニングを行う契約を交わしている場合も多いため、ハウスクリーニングを依頼する前に必要かどうかを予算に応じて検討しましょう。
清掃の料金を安く済ませたい時には、キッチンや浴室などの水回りだけを依頼することで部屋全体を掃除するよりも安く抑えることができ、床や壁の目立つ汚れだけ自分で拭き掃除するだけでも、お部屋の清潔感は見違えるほど変わることでしょう。
なお、通常の遺品整理企業では、遺品整理後の簡易清掃はサービスとして含まれているため、オプション料金として計算されない場合が多いでしょう。
料金を抑えるために:遺品整理の相場は、なぜ大きな開きが生まれるのか。
ここまでご覧いただいたように、遺品整理の相場が数万円から数十万円以上と、大きく開いたものになる原因は作業の他にも追加オプションによって別途費用が発生したことで合計費用の相場が変わるというのがポイントです。
遺品整理の本質は、丁寧な「お家の片付け」です。
とくに、「ご遺品の仕分け」は、これまで培った知識と経験によって、正確かつ短時間で遺品整理を完了させるプロの真骨頂なのです。
遺品整理の相場は、ご遺品の量+作業を行うスタッフの人件費+ご遺品の搬出経路が基本的な料金の内訳になり、ハウスクリーニングや庭木の伐採、ご遺品供養など必要に応じて別途サービス費用が発生する仕組みです。
遺品整理の業者によってはすべての作業をまとめて1社で対応してくれる(ワンストップサービスと言ったりします)ため、ハウスクリーニングや供養などの追加オプションが必要になるかどうかを判断することで、遺品整理の費用を抑える工夫もできます。
遺品整理を行う物件によっては、以下のような理由で、遺品整理業社によるオプション作業を削減できる場合もあります。
- ハウスクリーニングは不動産会社やマンションの管理会社が行ってくれる
- ご遺品の供養は、檀家である決まっている寺院にお願いする
あなたが必要だと思う遺品整理をご判断いただき、予算と相談しながら取捨選択をすることが重要となります。
さらに申し上げると、あなたが判断できる材料をきちんと与えてくれる遺品整理業社を見極め、遺品整理の作業以外に、「実家の整理」全体でどのぐらいの費用がかかるのかを判断してから依頼を行うのが得策だと言えます。
遺品整理は買取・リサイクルを賢く使う
遺品整理では、高額で取引されるような美術品だけではなく、紙などのようにリサイクルできるものが出てきます。
遺品整理を業者に依頼する上で「遺品(残されたもの)はゴミではない」というのは大切な考え方のひとつです。
なぜなら、ご自宅に残されたものは買取を行うだけではなく、リサイクル品として生まれ変わるものが非常にたくさんあるからです。中には「こんなものもリサイクルや買取ができるのですか?」と驚かれることさえあります。
遺品はゴミではなく、次の世代に繋げることができる大切な資源であることを私たち遺品整理業者は把握しています。リサイクルできる物品の活用方法は海外への輸出や、資源としてのリサイクル、NPO団体への寄付などさまざまな方法が模索されており、今後もその取り組みは続いていくでしょう。
買取やリサイクルについては、以下の記事でもくわしくご紹介しております。
遺品整理の相場だけでなく、業者の質が肝心です
遺品整理の相場について、くわしく見てきました。
最後に、もっとも重要な視点は、遺品整理の相場を知る上で「遺品整理がサービス業である」ということです。
人件費やトラックの価格は業者の判断に左右されることもあり、遺品整理業界全体では明確な料金体系が設けられていません。(遺品整理には、いわゆる「業法」が存在しないため、国も調査に乗り出しています。)
あなたがどの業者を選ぶのかは、見積価格だけではないはずです。
肝心なのは、信頼できるかどうかでしょう。
業者に遺品整理の依頼をしようと数社調べてみたり、実際に現地へ複数の業者を招き、相見積りを同じ条件で依頼してもA社が8万円でB社が20万円と、同じ条件なはずなのに大きく価格差が出てしまうケースも珍しいことではありません。
「同じ条件だったら安い方を選んだ方がお得じゃない」と思う方も多いと思います。それは筆者である私も以前は同じでした。
他社と比べて数十万円も違うような、明らかに高額な見積りであればもちろんその業者に依頼することはないかもしれません。
しかし3社目に来たC社が4万円だったら、あなたはC社を選ぶでしょうか?
お片付けをしたいお家の状況はどの業者が見ても変わりません。では、なぜ業者によって値段が異なってしまうのでしょうか。
同じ条件なのに金額に大きな差が出てしまうのは、料金体系が業者によって変わるのが理由です。
「この依頼人なら他社より安くすれば成約できる」と、見積りに来た業者が成約欲しさに値踏みして価格を下げたり、逆に「ここの仕事は物も多いことに加えて階段も多いから断りたい」などのように考える業者も残念ながら存在します。
不自然に高い金額を提示して依頼人に断らせることも起こり得る可能性があり、金額に差が出てしまう原因のひとつだと考えられるのです。
業者の都合ではなく、自分の意図をよく理解できる業者を探すために相見積もりは必ず行おう。
不当に高い請求などを行ういわゆる悪徳業者を排除するためには、相見積もりが良い方法となります。
少し面倒なところもあるかと思いますが、複数の業者に依頼し、金額だけではなく、制服の有無や業者の対応をチェックしておきましょう。
- 遺品整理の費用はご遺品の量+作業を行うスタッフの人件費+ご遺品の搬出経路が基本料金
- 供養や清掃など追加オプションが必要かどうかを確認して最小限にすれば費用は抑えられる
- 遺品整理の業者を選ぶ時は担当者の対応などをチェックしておく
遺品整理の依頼を承っている私たちが常に配慮していることは、お客様とのコミュニケーションです。
部屋の片付けにお困りの方、はじめて遺品整理をされる方にとっては戸惑うことも多く、時間も体力もたくさん使って困ってしまう方がほとんどです。
本当に良い遺品整理の業者とは、業者の都合ではなく、常にあなたの判断や考えを優先して、適切な判断材料を与えてくれる業者ではないでしょうか。
遺品整理を依頼する際に知っておきたい情報をまとめています
料金の相場を把握したら、遺品整理の見積もりや、具体的な準備に取り掛かろうとされる方も多いかと思います。
とくに遺品整理の前に知っておきたい情報は、以下の項目です。ぜひご覧ください。
これから業者に見積もりを依頼しようとお考えのあなたへ
遺品整理を控えたあなたへ
まとめ
今回は、遺品整理の相場についてくわしくご紹介してきました。
ポイントを整理すると、以下のようになります。
- 料金は物量、仕分けにかかる時間、搬出経路、買取・リサイクル品などの有無などを総合的に業者が判断して決定される。
- 部屋の大きさや、物量、サービス内容に合わせて料金が大きく変化する。
- 大まかな相場と遺品整理の参考事例を組み合わせて比較検討する。そのためには情報を集めることが大切です。
- 目的に応じたオプション作業を依頼する。あなたの目的にあった遺品整理を実現するために、話を聞いてくれる業者に依頼しましょう。
- 信頼できる業者を見つけるためには妥協なく複数の業者に見積もりを行う。
最低限これらのポイントをお知りになった上で業者を選んでいただければ、大きな後悔なく遺品整理作業を行えると考えます。
この記事によって、あなたの遺品整理が後悔なく完了し、気持ちの整理とともに新しい生活への一歩を踏み出せるきっかけとなるような遺品整理業者に出会っていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。