廃棄物の処理費用は、年々値上がりが続いています。
遺品整理の料金は物量に左右されるため、廃棄物として処理を行おうとすると、全体の作業料金が高コストになってしまうという現状があります。
当然、物量が多いお家の作業についての見積もり額は高くなります。
そして、処分にお金が必要であるということが、遺品整理に向き合うあなたにとって大きな壁になるはずです。遺品整理・生前整理や実家の整理といったお片付けのシーンでは、物品を処分するという判断を行わなくてはならないことが多くなります。
とくに「しっかりと遺品整理したい」とお考えの方にとって「捨てる」ことはご家族にとって、切なく悲しい判断であるはずです。
そこで、今回はきちんと遺品整理に向き合いたい方がどうしたら「処分しない(=捨てない)」遺品整理を行えるのか、ポイントをまとめてご紹介します。
ところで、私たちは「遺品はゴミではない」という概念のもと、可能な限り「捨てない」遺品整理を創業以来20年以上にわたってご提供しています。
最近でこそ意識の高まりを受けてリサイクル・リユースを意識した 遺品整理が行われることが増えていますが、20年前は処分に対しての認識は緩いものでした。
昨今のリサイクル意識の高まりはとても良い傾向だと考えています。今後もこうした流れは一般的になっていくことでしょう。消費のみを意識する文化から、直して持続的にものを使っていくという姿勢はとても大事な考えになるかもしれません。
そんな中、遺品整理にしっかりと取り組みたいとお考えのあなたに、私たちは少しでも役立つ情報をお伝えしたいと考えています。
遺品整理でもっともコストがかかって無駄の多い処分費用
処分費用とは物品を捨てるから発生するものです。つまり、捨てる物品がなければ、処分費用がかさむはずがありません。
さらに、一般家庭ごみは市区町村によって無料で回収されるか、粗大ゴミとして出せます。
遺品整理の見積もりの内訳で物量による処分のコストに比例して金額が高くなるということは、反対に、処分コストを抑えることで、低価格を実現することができるようになります。
ではどのように処分コストを抑えれば良いのでしょうか。
ポイントは「処分しない=捨てない」ことです。
私たち横浜ベスト遺品整理社は早くから「捨てない」遺品整理についての方向性を模索してきました。
しかし、遺品整理で「捨てない」と言う一見矛盾した選択肢があることをご存知の方は、現在でもやはり多くはありません。
捨てない遺品整理は買取とリサイクルを賢く利用することで実現する
捨てない遺品整理は、買取やリサイクル・リユースで実現することが可能になります。
実は、多くの遺品整理企業ではリサイクルのみならず輸出や販売といったリユースを行なっています。
一部の遺品整理業者ではウェブサイト上でこうしたリユースやリサイクルといった取り組みについて言及しているところも増えています。
「捨てない」選択肢、リサイクルやリユースによって遺品整理などのお片付けは、お客様も驚くほど処分するものを減らすことができるようになるのです。
なお、私たちの取り組みについてくわしくは、私たちの作業の低価格化にてご紹介しております。
結局のところ処分をする、あるいは捨てるという考えをいったん取り払うことが重要なことなのかもしれません。
お家の片付けで出る不用品や従来処分の対象としていた物品を買取やリサイクルすることで、お片付けで出る不用品の処遇は大きく変化するのです。
あなたのご家族にとって不要となったものでも、その不用品を必要としている次の世代あるいは次の方につなげていくという考え方は、現代とても重要な考え方になってきていると言えます。
捨てない遺品整理を実現するための具体的な方法
ここまで捨てない遺品整理を取り巻く状況が、処分費用の増加という具体的な問題だけではなく、次世代へつなぐ側面も持つということをお伝えしてきました。
次に具体的に捨てない遺品整理を実現させるための方法について見ていきます。
通常、遺品整理などのお片付けで買取やリサイクル対象となるのは、貴金属やブランド品、あるいは美術品といった高値で取引されそうなものや、家電・家具といった生活に必要な家財を想像されることでしょう。
しかし、捨てない遺品整理を実現するためには、もちろんこれだけでは足りません。
リユース・リサイクルできるのは、家財だけではない。
実は、処分せずリサイクルやリユースできるのは、家電・家具だけではなく木材・紙・古布・鉄など多くの物品をリサイクル・リユースすることが可能なのです。一般の方にはあまり知られていません。
十数年生活する中で蓄積された家電、家具といった家財だけではなく、チラシなどの紙もリサイクルの対象として、捨てない片付けを実現することができるのです。
さらに、リサイクルや再販するネットワークを持つ遺品整理業者に依頼することによって、従来処分品として扱われていた物品をリサイクルできるようになり、処分費大幅に圧縮することができたケースも数多く目にしてきました。
加えて、確かな目利きを持つ遺品整理業者に買取査定を依頼するなど、買取を賢く利用することで、遺品整理費用を超えるような買取価格となった例も耳にします。
買取・リサイクル・リユースが得意な業者に依頼して、捨てない遺品整理を実現する
以上のように、捨てない遺品整理を実現するためには、買取+リサイクル・リユースといった方向性を検討し、可能な限り処分するものを減らすという方向性を模索することにより実現することが可能になります。
また、これら捨てない遺品整理を実現するために取り組む内容や方法は、それぞれの遺品整理業者によって異なります。
遺品整理士は民間資格であるため、企業にとって比較的参入が容易です。
参入が容易なために、遺品整理を生業としている業者でもその出自は大きく異なるのが実情であり、過去どのような事業を営んできたのかでも蓄積しているノウハウが異なるケースも出てきます。
必ずしも大きな影響を受けるわけではないものの、買取・リサイクルなどを賢く利用する上で、業者の強みをよく理解しておくことは重要なポイントだと言えるでしょう。
以上のように、買取・リサイクル・リユースを行う業者に依頼することで、処分品を少なくして次世代につなげるができ、コストを削減することが可能になるのです。
業者に買取やリサイクルを依頼する場合に注意したいこと
いくら処分費用を圧縮できるからといって、本来は価値のあるものを不当に安く買い叩かれてしまったり、半ば押し買いのように買い取らせてしまうような業者には注意しなくてはなりません。
最近はずいぶん減ったといわれていますが、令和になった現在でも悪徳業者の被害を耳にすることがあります。
結論として、以下を把握しておくことをオススメいたします。くわしくは「遺品整理で買取・リサイクルする場合に注意したい3ポイント」をご覧ください。
- 自宅にどれくらいのものがあるのかを把握すること
自宅にどれだけの物品が残されているのかを大体で良いので把握しておくことで、業者の買取金額で不可解な点を見つけやすくなります。
- 残されたモノがどれくらいの価値を持つのかを把握すること
残されたものの価値をきちんと把握することで、トラブルを防ぐことができます。
- どのタイミングで誰に査定してもらって売るのか
「なんでも査定できる」業者は稀であるため、それぞれの分野の専門家と連携している業者の方が安心です。
捨てない遺品整理を個人で行うために
捨てない遺品整理は、必ずしも業者に依頼しなければ実現できないことではありません。
遺品整理などのお片付けを業者に依頼しない場合でも可能な限り捨てない遺品整理を実現する方法はあります。
具体的には、以下のような方法です。
- オークションやフリマアプリを利用し、家財を出品する
- ジモティーなどのインターネットサービスを利用してもらい手を探す
- 絵画や美術品の目利きを得意とする業者に依頼する
- 寄付を行う
- 自治体の資源の回収などを利用する
業者、個人を問わず、片付けを行う場合には、買取・リサイクル・リユースができる物品の選別(仕分け)が不可欠です。
可能な限り処分するものを減らすために
可能な限り処分するものを減らすという方向性を実現するために、家電や家具といった家財だけではなく、絵画、本や趣味のものといったものは時間を惜しまずにひとつずつ対処するのが良いでしょう。
まず、型番の存在する家電や家具は、ヤフオクやメルカリといったサービスを利用するのが良いでしょう。
型番が存在する場合には、落札価格を調べるのも比較的容易ですし、他に出品している方の情報を見ることができるからです。
すぐには売れそうにないものでも、ジモティーなどのインターネットサービスや掲示板を利用することによって、もらい手を探すことができるでしょう。
インターネットサービスを利用する場合にはセキュリティに注意したい
なお、インターネットサービスを利用する場合には、セキュリティについてのリスクが存在することに注意しましょう。匿名配送など取引する方に個人情報を提供しなくても良いサービスを利用するなど最低限の対策は行なっておきましょう。
さらに、ジモティーなどのサービスを利用する場合には、直接会って取引をしなくてはならないケースもあります。トラブルを避けるために必要な情報を事前に提供するなどの配慮を忘れないようにしましょう。
また、インターネットサービスにアカウントを作成する場合には、メールアドレスやパスワードの使い回しは避けましょう。最近では定期的な変更は不要だとされています。最低限の知識で多くのセキュリティリスクを避けることが可能になります。
参考:総務省 国民のための情報セキュリティサイト「IDとパスワードの設定と管理のあり方」
絵画や美術品などは目利きを得意とする業者に依頼したい
絵画や美術品などは目利きを得意とする業者に依頼したいところです。
寿命が100年といわれる絹の着物や、絵画、骨董品などは真贋や価値を一般の方がはっきりと見定めることは困難です。
価値を見誤ったり、あらぬトラブルを避けるためにもオークションなどを利用せず、絵画や美術品などにくわしい専門家の力を借りるのが良いでしょう。
なお、私たちのような遺品整理業者でも美術品等を買い取って費用を削減できます。
寄付の可能性を考慮する
出品したけれど買い手が見つからなかったり、衣類や布団などは寄付などの可能性も考慮したいところです。
たとえば、介護用の紙おむつについての寄付を受け付けている団体なども存在します。
さらに大手アパレルショップには洋服のリサイクルボックスが設置されているなど、リサイクルへの意識も高まりを見せています。
次世代につなげるという視点を考慮すると寄付は有効な選択肢のひとつとなることでしょう。
寄付を行う場合には、寄付の実績や運営団体が明確になっているのかどうかについて確認してから寄付することをオススメいたします。
それでも処分しなくてはいけない物品は
ここまでご紹介した内容を検討してもやはり処分しなくてはいけない物品は、自治体に定められた方法で、処分せざるを得ません。
このとき、注意したいのは、処分品の集積場への出し方です。
自治体のリサイクルセンターへの持ち込みが可能な自治体ばかりではないため、ゴミ集積場に処分品を出さざるを得ないケースもあるかと思います。
処分品を集積場に出すときは、近隣の方のご迷惑にならないように、常識の範囲内でスペースを占拠することないよう注意しましょう。
そのほか、自分で整理するときに使える方法
実家の整理などで整理を行う場合には、物品ごとにお困りごとが出てくるかもしれません。
私たちは物品ごとに活用方法や処分方法についてブログ記事にてご案内しています。
以下のページをご覧いただくと、解決への糸口がつかめるかもしれません。
お困りの時はぜひご覧ください。
そのほか、自宅や実家のお片付けで必要な情報は、当社のブログでご確認いただけます。
遺品整理だけではなく、生前整理や実家の片付けでも買取は有効です
消費すると言う文化を根強く享受してしまっている私たちは、ほぼ思考停止で「捨てる」という選択をしがちです。
しかしながら、時代の変化と今後の情勢を考え、次世代に繋げていくというのも重要な考え方のひとつではないでしょうか。
インターネットなど通信技術の発達により、個人でも時間をかけて探すことによって、リサイクルだけではなく、買取・リユースといった現金化する方向性を実現することも可能となってきているのです。
もちろん限度がありますし、個人ですべての物品を売りに出すと言うのは難しいことです。
しかし、少し工夫することによって最終的に処分するものを少なくすることができるのです。
今回ご紹介した「捨てない」という方向性は遺品整理に限ったことではなく、生前整理や実家のお片付けでも実現できます。
むしろ、生前整理ではご本人の意思を漏れなく反映した買取を行うことができるというメリットも存在します。
私たちも日々、遺品はゴミではないという理念のもとで、可能な限り買取・リサイクルを行った「捨てない」遺品整理を探究しています。
あなたにとってもう必要ないものでも、その不用品を使いたいという感じている方はいらっしゃいます。
可能な限り処分品を減らし、その物品を使っていた持ち主への思いをきちんと反映した「捨てない」遺品整理は、環境に配慮しながら、お片付け費用も削減し、リサイクルもできるとても良いお片付けの選択肢のひとつなのです。
なるべくものを捨てたくないとお考えのあなたにとって、こうした情報が少しでも納得できる整理につながることを祈っております。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。