ひと言に「遺品整理」といっても、遺品整理についての具体的な内容を把握するには、現在でも情報が不足していると、私たち遺品整理業者も考えています。
お客様が安心して「遺品整理」という仕事をご依頼いただくため、「遺品整理とは?」と題してお届けしております第2回の今回は、遺品を整理する際に、具体的に「何を」「どうするのか」という点に焦点を当ててご説明させていただきます。
前回の記事は、第1回「業者が明かす時期や方法3点で疑問を解決!」をご覧ください。
何を?:遺品っていったい何を指すの?
「遺品」は一般的には、故人が大切にされていた物品とされます。
例えば、故人が大切にされていたカメラやコレクションなどの趣味のものや、肌身離さずお持ちになっておられた財布など、一般には、故人の愛情がひときわ注がれていたものを「遺品」として定義することが多いようです。
しかしながら、横浜ベスト遺品整理社をはじめとした一般的な遺品整理業者は、「遺品」を定義づけるときに、故人が「生前お使いいただいていたもの全て」として作業を進めています。
ご依頼いただくお客様は、故人のお子さんや配偶者の方が最も多く、ご家族の方で保管されたい「遺品」は既に形見分けなどをされ、大切な「ご遺品」以外の不要物や清掃一般を私たちが請け負うという形で理解されている方もまた、少なくありません。
このように、遺品整理業者は、さまざまなシチュエーションに対応し、形見分け前の大切な「ご遺品」をご遺族の方にお届けするなどといった、ご遺族にとって大切なものは、ご遺族に最適な方法でお渡しできるように段取りを行い、そのほかの不要物や、物件を明け渡す際に必要な「原状復帰」にかかる清掃などの作業を行っています。
故人また、ご遺族に係る、お住まいのすべての状況を把握し、よりよくお客様に喜んでいただくために、私たち遺品整理士は存在するのです。
ご遺族にとっても大切な遺品は、ご家族の方へ配送を承ります。
では、そのほかの不用品は、どのように処分されるのでしょうか。
様々なケースが考えられますが、買取が可能な物品なども存在するため、業者によっては買取を行っていただける業者もあるようです。
もちろん、ご遺品は遺品整理業者による「お焚き上げ」やご遺族同席の上での「形見分け」などを行うこともあります。
どうする?:どのように依頼すればいいの?
それでは、具体的にお客様がサービスをご依頼いただくためには、どのような手順で依頼すればよいのでしょうか。
一般的には、「電話一本で」ご依頼を済ますことが可能です。
現在日本には、遺品整理士が在籍する登録企業が、大手メガバンク並みの「656社」となっています(2017年10月現在)
お住いの地域を担当する遺品整理業が現在では、ほぼ見つかるような形まで整備されてきました。それだけニーズがある証拠でもありますね。
もちろん、インターネットでの一括の見積もり請求も可能ではありますが、ここで注意していただきたいのは、やはり「信頼できる業者」の選び方です。
これは、インターネット上でも情報が公開されていたり、大手出版社の雑誌などでも取り上げられ、「不当な請求」が行われている例も見られます。
先に挙げた一括の見積もり請求というのは、非常に分かりやすいシステムではありますが、相手の顔が見えないのは、やはり不安ですよね。
ここで、あえて電話をするべき理由をお知らせしておきます。
業者の質はここで見抜ける!
「遺品整理 一式 10万円」などというようなザックリとした見積もりしか出さず、実際の作業が終わると追加で高額な請求を行う業者が後を絶ちません。
中には、遺品整理の際に出てきた、いわゆる「へそくり」を遺族に黙って懐に入れてしまったり、芸術的に価値のあるご遺品(骨董品など)を「時価」による過少申告をする可能性もあるのです。
そのような不届きな業者を避けるために、私たちがお勧めするのが、ズバリ「電話」です。
以下の3つは、最低限チェックしましょう。
- ご遺族へのいたわりの言葉や気遣いの言葉があるか
- きちんと挨拶ができるかどうか
- お客様の質問に対して丁寧に答えてくれるかどうか
ご遺族への気遣いの言葉がないのは、言語道断ですが、挨拶ができるのかどうかは、社員教育が行き届いているかの一つの目安となります。
お客様の話を遮るように、業者の言いたいことだけを言われて見積もりに誘導される、というケースも散見される昨今では、電話で言質を取ろうとする業者も多くいます。
丁寧にサービス内容を教えてくれるかどうかで、実際の作業の時にも安心感が増します。
また、コールセンターを持つように、受信業務を外部委託している業者は稀で、ほとんどの業者が、受付を現場に出る社員の携帯電話への転送としているようです。
つまり、実際に見積もりや作業を行う人間と、遺品整理の内容について話す機会となるのです。お客様の電話に出た人柄は、大きな参考になるのではないでしょうか。
電話だけではなかなかわからないこともあります。
電話だけでは、なかなかわからない。
そんなお声もあると思います。そういう時には、実際に見積もり依頼をして、会ってみるのが得策です。
相見積もりは、もはやこの手のサービスでは常識になってきつつあります。
複数の業者の担当者と会って、その対応を見ましょう。
実際に会った業者さんが、髪の毛はボサボサ、髭は整えられておらず、顔も浅黒いし汚らしい。こんな業者に依頼したいでしょうか。
電話の対応以外にも、身だしなみや仏壇に手を合わせるのかどうか、実際の現場に入る際に一礼があるのかないのか、お客様の目をみてきちんと話ができているか、こういう当たり前のことがきちんとできている業者に依頼しましょう。
遺品整理の内容について具体的にお話をさせていただいております、連載企画第3回では、なぜ「遺品整理」を依頼するのか、高齢社会事情の変化と、具体的な料金や時間について解説いたします。