生前整理を実際に行なったお客様に話を伺うと、必ず「やってよかった。ホッとした」とおっしゃっていただきます。
- 身の回りには1つ良いものがあれば事足りる。
- 自分の体は1つしかないのだから、洋服が100着も必要な訳がないとわかった。
- 身軽になっていく過程がとても楽しい。
- 綺麗になっていく部屋や家を見ると楽しい。
- 今まで自分が意地を張っていたのがわかった。
以上の感想は、実際に生前整理を行う我々が作業後の立会い確認の際にお客様から伺ったお言葉です。
とくに「身軽になっていく過程がとても楽しい」とか「身の回りには1つ良いものがあれば足りる」という言葉から、強く連想されるものがあります。そう、断捨離です。
生前整理の本質は断捨離である。
誤解を恐れずに言えば、生前整理の本質は「断捨離」という言葉に非常に近いと考えられます。
断捨離とは、今から10年ほど前の2009年に出版された『新・片付け術 断捨離』によって広く知られることになったヨガの思想を元にしたもの(Wikipedia「断捨離」)ということですが、ここで紹介する断捨離という言葉はとくに「必要のないものを手放す」ということを指します。
核家族化が進んで両親のものを必要としなくなった子供世代
1963年(昭和38年)に流行語となった「核家族」という言葉。1980年代以降、現在に至るまで、日本の世帯のうち約60%が核家族なのです。
厚生労働省による「国民生活基礎調査(平成28年)」
物が飽和し、核家族化が当たり前となった現代では、遺品や両親が使っている生活に必要なものは、子供の家庭にも必ずあります。
そのため、実家で使用してたものが、そのままゴミとして処分されてしまうという側面があるのです。
まだ使えるものや、遺品だからと言って「ゴミ」として処分されてしまうことに、私たち横浜ベスト遺品整理社は強烈な嫌悪感を感じています。私たちだけではなく、遺品整理業界全体でこうしたゴミとして処分されてしまう家電や家具、その他の生活用品を再利用する仕組みを構築しています。
終活のための断捨離である「生前整理」を行うメリットとは
生前整理を行うメリットは、
- 断捨離できる=自分や家族のためになる
- 死後に家族に負担をかけないで済む
- 自分にとっては必要のない物品でも、意外なところで活用できる選択肢を知ることができる
ということになります。
生前整理を決意されたお客様が「体が動くうちに整理したい」という気持ちを持たれていることはとても多くございます。
生前整理を断捨離と捉えることで、自分の意思あるいはプライドを守った上で「お家の整理」や大掃除として進めることができます。結果として、ものが減らせて自分に必要十分な愛着あるものに囲まれて暮らすことができるようになります。
さらに、生前にスムーズに相続を行うことで、トラブルを防ぐことが可能になるのです。
実際に生前整理を行うために
それでは、実際に生前整理を行うために注意すべきことは何でしょうか。
手前味噌に感じられるかもしれませんが、それは「業者や専門家に依頼すること」だと言えるでしょう。
生前整理を具体的に行うために業者や専門家に依頼すべき理由
生前整理を具体的に行うために、業者に依頼すべきポイントは、
- 専門家の知識と経験に基づいた「仕分け」を行うことができる
- 生前整理そのものに対して、あなたに合わせた具体的なアドバイスを受けることができる
- 数日の作業で、仕分けと搬出すべてを行うことができ、荷物を大幅に減らすことができる
- 専門家ならではの再利用方法(寄付や社会貢献)を知ることができる
- 自分では思いもよらないものに値段がつくことがわかる
仕分けについては「手放す」のか「販売できるのか」という専門家の意見をお客様が判断することで、非常にスムーズに決断できます。
もちろん、決断できないものもあるでしょうから、そうしたものを引き取られるお客様も多くいらっしゃいます。
本やブログや作業事例を数多く見ても、そこに「あなたの例」が含まれているわけではありません。
実際に専門家に依頼することによって、あなたの家の物品の価値を判断してもらえる機会を作り出すのは、とても有効なのです。
具体的な例として、和ダンスや使い古された食器や調理器具まで、販売できます。(詳しくは後述します)
仕分けが完了したら、搬出や販売する対象となる製品の中古市場への出品などもすべて業者が行います。
さらには、寄付などといった社会貢献の活動にも業者を通じて貢献することができるのです。
生前整理を社会貢献に
私たちが先日伺ったお客様は、90歳になる父親の洋服をどうしても有効活用したいとお考えでした。
そこで、私たちが提案させていただいたのが「寄付」でした。
とても立派な帽子や洋服が多数ございましたので、お父様の洋服や帽子は、介護施設で散歩をするときのためや、介護施設で暮らす家族の記念日に、少し違った面会を演出するために再利用させていただくことを提案し、ご快諾いただきました。
今では、提携の老人介護施設で大切に利用されています。
生前整理の費用は主に物量によって決まり、一軒家で40~100万円前後
費用は、物量などによって異なりますが、1日間スタッフ7名前後、2階建ての一軒家で40〜100万円です。
さらに、仕分けを適切に行い、これまで紹介したようにすべての物品を査定することで買い取ることができればその分費用から値引きすることが可能になります。
ここまでご紹介したように、生前整理を業者に依頼するべき理由は精神的にも物質的にも総合的に納得できる生前整理をするために必要なアドバイスと作業を受けることができるからなのです。
最近では、業界団体の講習を受け生前整理のアドバイスを行う「生前整理アドバイザー」という職業も存在します。
生前整理で買取対象となった物品の意外な行方
最後に、私たち横浜ベスト遺品整理社のような遺品整理・生前整理企業で買い取られた物品がどのようにして再利用されているのかをご紹介したいと思います。
私たちが買い取ったリサイクル物品は、日本国内での再販、寄付だけではなく海外に輸出しています。
使い古された食器や調理器具から、日本の和ダンスまで海外に輸出されているのです。
そのほか日本で不用となった家財が、東南アジアで再販、再利用されているケースが非常に多いことは、あまり知られていません。
海外でとても人気がある中古の日本製品
たとえば、日本の和ダンス。これらは機密性が高く、高温多湿の東南アジアでとても人気があります。
遺品整理や生前整理で買い取られた物品は、私たちの手によって海を渡りフィリピンのマニラなどといった経済成長を続けている海外でオークションにかけられます。
オークションが開催されるたびに数トンもの日本の中古家財が競売にかけられ、1度に数百万円の金額が動いています。
競売にかけられる和ダンス(着物ダンス)の価格は日本円で25,000円〜35,000円(もっと高いものもあります)
フィリピンの人たちにとって、日本の家具の人気がどれほどのものかというのは、平均年収で考えるとわかりやすいかもしれません。
たとえば、オークションで16,500ペソ(約35,000円)で落札するとすると、フィリピンの2019年現在の平均月収は22,250ペソですから、日本円に換算すると約46,700円となります。
統計によれば日本の平均年収は420万円と言われていますので、月収換算で36万円です。
ひと月の給料の75%近くに上る27万円の物品を購入する感覚ですね。いかに人気があるのかがわかります。
さらに驚くのが、日本製の新品よりも中古品の方が付加価値があり人気と言われていること。
これは、地震や高温多湿という風土に暮らす日本人が、長年大切に使用してきたものであれば、丈夫で実用性に足りる良いものであると判断されているからだというのです。
私たちが長年暮らしを共にしてきた物品が、海外で使われ、なおかつ人気であるということは、積極的に受け入れたい事柄だと感じます。
まとめ
生前整理について、ここまで実際の例やあまり報道されない内容についてもご紹介させていただきました。
生前整理の意味を断捨離や実家の整理として捉え、能動的に受け入れていくことによって、とても充実した新しい生活のきっかけとなります。
最後に横浜ベスト遺品整理社は20年以上の経験を総動員した生前整理について、とても自信がございます。
最終的に当社でご依頼いただかなくとも結構ですので、ご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。