お父様が老人ホームに入所することを機に、空き家となる実家を整理するためにご依頼いただいた方の貴重なご経験をご紹介いたします。
普段、遺品整理や生前整理をお考えの方にとって、体験談は何よりも重要な意見となるはずです。
具体的にご検討中の方の力になればと思い、ブログ記事といたしました。参考になれば幸甚です。
生前整理という言葉は知らなかった。
母親が亡くなって程なくして、父親が老人介護施設に入所することになったAさん(男性・50代)。
「遺品整理人 谷崎藍子」というドラマを見ていて「遺品整理」について聞いたことはあったものの、「生前整理」という言葉はご存知ありませんでした。
そのため、横浜ベスト遺品整理社にお電話いただいたときには「実家(戸建・横浜市内)を整理したい」とお電話をいただいたのがきっかけでした。
───生前整理をご依頼いただいた経緯を教えてください。
Aさん:母親が亡くなって程なく父親が老人ホームに入所することになって、それからかな。
実家がもう3年も空き家の状態だったんで、整理しようと思って電話しました。
───何か、ご自身にとってのきっかけがあったのでしょうか。
Aさん:はい。娘と実家に月に2〜4回程度訪問を繰り返して、庭木の枝を切り落としたり、雑草を引っこ抜いて、家の換気をすることはあったけれど、年齢も年齢なので、仕事との両立を考えると少し難しくなってきたなーと思ってね。
もちろん、整理しなくてはいけないのはわかっているんだけど、父親が建てた家だし、まだ父親が亡くなったわけではないから。そう思うと、どうにも自分の中で踏ん切りがつかなかったですね。
───しかし、結果として生前整理をご依頼いただくことになりました。何か決め手のようなものはあったのでしょうか?
Aさん:一番は年齢ですね。お恥ずかしながら、自分は元気なつもりでも、疲れがとれないんですよ。実家のことをやって家に帰ると───娘や妻は手伝ってくれることもありますが───もうへとへとで(笑)
体力的な面が心配になったというのはありますね。あと1年は大丈夫でも、5年、10年後はわからないと思って。お金の面でも体力の面でもね。
───体力面の心配をおっしゃるお客様は多いですね。
Aさん:それから、最近は、いやでも平成が終わるとか、そういうのをテレビで言っているでしょう? あれでなんか一区切りつけないといけないのかなっていうのは思っていたんです。父親の衰えてきた姿を見るとね。なんか使命感みたいなものはあるのかもね。
それに現実問題、見ての通り、満足に掃除できているとは、とても言えない状況なんですよ。あと、自分の親のものでもわからないものって多いんですね。
押入れの中から「銀杯」が出てきたんですけど、価値のあるものなのかどうかもわからない。それに、親父に聞いても「わからない」「そんなものあったのか?」って調子なんですよ。
そのまま捨ててしまっても良いようなものかもしれないけど、そこはプロに見ていただくべきだと思いました。
決断の根拠は、実家と向き合った結果
───確かに、実の親のものでもわからないものはありますよね。それに、親と子ではモノに対する感情が決定的に違います。
Aさん:そうですよね。遺品整理で親子間トラブルが多いと、この間ラジオで言ってました。そうなんだろうなと思います。
僕が生前整理を依頼しようと決断したのは、先に言った通り自分の年齢のことが心配になったこともあるんですけど、こうやって話して思ったんですけど、やっぱり実家への愛着みたいなものを整理できたのが大きいかもしれません。
───具体的に教えてもらえませんか。
Aさん:建て替えはしましたけど、今まで自分が育ってきた土地な訳で、色々思うところがあるんですよ。でも、自分で管理するには限界があるし、親父が老人ホームに入るっていうきっかけで、すごく考えさせられるというか、考えないといけなくなって。で、年齢とかの心配事も増えていくんだったら、今しかないかと思ったというのがありますね。
それに、いざ父親が亡くなってからだと、今よりも、もっと決断することが難しくなるような気がするんです。
今だと、空き家を片付けてるって感覚だから、価値がわかって売れるものがあれば有り難いし、不要なものを見つけ出してリサイクルとかしてもらえば、自分でゴミに出すよりもリサイクルってことになるわけだから。
今、僕が暮らしている家には、実家にあるもの(冷蔵庫、洗濯機など生活に必要な家電や家具など)は、もう揃っているからね。
生前整理って言葉にするとアレだけど、実家の整理を手伝ってもらったって感覚だね。
親父にも綺麗にできたって言えるのは、やっぱりいいことだと思うし、頼んで良かったと思うね。
生前整理を依頼しようと決断した根拠
Aさんのお話によると、以下が決断の根拠となるようです。
- 実家への愛着をご自身の中で整理できたこと
- 実家の管理を自分で続けることに対する現実と不安
- テレビ番組を中心としたメディアで「節目」と強調されていることで踏ん切りがついた
- 実の親のものでも価値のわからないものがあるから、きちんと価値がわかった上で整理したい
- いざ父親がなくなってからだと、色々な手続きに追われ、きちんと考えて決断できない気がした。
当然のことながら、決断に到るまでには、ここで紹介していないエピソードも伺いました。どんな現場でもこれは同じことですが、生前整理や遺品整理は、心あってこそで、何よりも大事なのは、家族との対話、そして自分自身との対話なのかもしれません。
印象深いのは、「いざ父親が亡くなってからだと、今よりも、もっと決断することが難しくなるような気がする」というところ。お父様がご存命であるからこそ、機会を見て、生前整理というよりも「実家の整理」として作業できたことが、前向きに捉えられたというところです。
───詳しくとても丁寧にお話くださり、ありがとうございます。最後に、これから遺品整理を行おうとお考えの方に、アドバイスすることがあるとしたら、また、数ヶ月前のご自身にアドバイスするとしたら、どんなことを伝えたいですか?
Aさん:(生前整理を行うのは)大変です。(笑)
一人でだったらとても無理でしたね。これは。親父が亡くなってからだったら、もっと大変だったんじゃないかな。ウチの場合は。(戸建てだから)
時間をお金で買うっていうのはこういうことなんでしょうね。プロに頼むと、お金はかかるけど、それ以上に得られるものは、単純に作業以外にもたくさんありますね。自分でやろうとしてたらと思うと、体調崩してましたよ。
それから、なかなか難しいとは思いますけど、自分の親が生きているうちに、ちょっとでもいいから色々準備はしておく必要があるってのは身に沁みました。
物が多いとほんっとに大変になるから、実家にはどのようなものがあって、どのくらいの物量があるのか、大事なものはどこにしまってあるのかってところは、考えておいたほうがいいと思いますね。
───ありがとうございました。
生前整理の体験談のまとめ
生前整理や遺品整理には、想定外の事態が発生することもございます。
限られた時間の中で、効率的に生前整理や遺品整理を行うための知見を有するのが、遺品整理士です。
例えば、横浜ベスト遺品整理社では、ご依頼主の方が、残しておきたい物品や、探しておきたい物品を事前にできる限り把握します。
事前の準備を怠ることなく、当日の作業に臨むことでお客様のご負担を可能な限り軽減します。
当社横浜ベスト遺品整理社にご依頼いただくかどうかは別として、まず、遺品整理や生前整理での疑問やご相談は、無料です。
皆様のお役にたてればと思いますので、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。